UAPレポート
最新の税制改正の動向等、実務に役立つトピックスをお届けしています。
最新のUAPレポート
-
2025年5月30日発行
定期借地権の相続税評価が自用地評価より高い!?
定期借地権の相続税評価額は、原則として課税時期において借地権者に帰属する経済的利益及びその存続期間を基として評定しますが、課税上弊害がない限り、下記の算式によって評価することが認められており、実務上はこの算式によって評価されています(評基通27-2)。
(算式)
自用地評価額 × 権利金等の額 ÷ 設定時自用地時価 × 残存期間に対応した逓減率ここで、設定時自用地時価が簡便的に自用地相続税評価額÷0.8で算定されることから、例えば下記のように時価と相続税評価額に乖離がある都心などの定期借地権評価額において、自用地評価額を上回るという事例が出てきています。
-
2025年5月 8日発行
土地の使用貸借を利用した節税策はなぜ否認されるのか?
使用貸借を利用して不動産所得を分散し、税負担を減らそうとした節税策が、裁判で否認された事例があります。
これは、土地の所有権に基づき駐車場賃貸事業を営んで賃料収入を得ていた親が、子との間で土地の使用貸借契約を結び、駐車場収入を子の所得として申告したところ、税務署が親の所得であるとして更正処分を行った事案です(大阪高裁令和4年7月20日判決)。
-
2025年2月12日発行
被相続人が在留資格のある外国人であるときの相続税申告は要注意
国際相続が珍しいものでなくなってきました。特に被相続人が外国籍のときは、準拠法の判断も含めて難易度が高くなります。
下記は国税庁ホームページに掲載されている相続税の納税義務者を判定する表です。日本に住所がある被相続人が「外国人被相続人」に該当するときは、日本国籍を有しない日本に居住しない相続人については、日本国内財産だけが相続税の課税対象となって、日本国外財産は課税対象とはなりません。つまり、外国人がたまたま単身で日本に居住しているときに相続が起きても、本国に居住している相続人が承継する本国の財産について日本の相続税が課税されることはありません。
ここで注意しなければいけないのが「外国人被相続人」の定義です。
-
2024年12月23日発行
事業承継税制が贈与直前の役員就任でも適用可能となりました
2024年12月20日、与党税制改正大綱が公表され、法人版事業承継税制が見直され、役員就任要件が緩和されることになりました。すなわち、改正前の「贈与の日まで引き続き3年以上」の役員就任期間が、「贈与の直前において役員であること」と改正されます。
過去のUAPレポート
- レポート検索