2013年12月26日

少人数私募債による節税対策に更なる封じ込めが~平成26年度税制改正大綱より~

 同族会社が発行した社債の利子をオーナーが受け取った場合には、所得税15%+住民税5%の源泉分離課税で課税関係が完結します。そのため、総合課税の所得税率が20%を超えていれば、同族会社から役員報酬のみを受け取るよりも、その役員報酬の一部を社債の利子に組み替えて受け取ったほうが納税額は少なくなります。 

 ところが、平成25年度の税制改正により、総合課税と源泉分離課税の税率の差を利用した節税対策が封じ込められました。具体的には、平成28年1月1日以後に発行された社債の利子は総合課税の対象に含められるようになっています。

 ただ、社債発行の前後で課税関係を変えてしまうと、平成27年12月31日以前に発行されていれば、平成28年1月1日以後に支払を受けたとしても、依然として20%の源泉分離課税で課税関係が完結することになります。そのため、例えば、平成27年12月31日までに50年私募債を駆け込み発行して、今後50年間にわたって節税効果を得ようとする極端なケースが見受けられるようになりました。

 そこで、平成26年度の税制改正大綱により、平成27年12月31日以前に発行されたものであっても、平成28年1月1日以後に支払を受けるものは総合課税の対象に含めることになりました。

 これにより、駆け込み発行による節税対策も封じ込められ、従前より問題視されていた同族会社のオーナーによる総合課税と源泉分離課税の税率の差を利用した節税対策は幕を閉じました。

 もっとも、平成27年までに支払いを受ける社債の利子については20%の源泉分離課税が適用されます。平成26年1月1日に2年債を発行しておけば、最大で2年間分の社債の利子が源泉分離課税となります。お考えの方はお早めのご準備を。

2013年12月26日 (担当:桑田 洋崇)

 

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