法人で行う外貨投資が消費税の課税売上割合に与える影響
個人で外貨投資すると、損益通算や損失繰越の点で不利なことから、資産運用目的の法人を作って、外貨投資する人も増えているようです。ここでは、法人が同じような外貨投資を行っても、消費税の課税売上割合が異なる場合がありますのでケース別に見ていきます。
1.日本の銀行で外貨預金する
日本の銀行で外貨預金して受け取る利息収入は、円預金の利息収入と同じで消費税は非課税となります。受け取った利息から消費税を納税する必要はありませんが、課税売上割合の計算上、分子には含まれないため、仕入税額控除(払った消費税を控除して納税する制度)の計算上不利に働きます。
2.日本の証券会社で外国債を購入する
日本の証券会社で外国債を購入して受け取る利子収入は、上記1.の利息収入と同じで消費税は非課税ですが、課税売上割合の計算上、分子にも含まれるため、仕入税額控除の計算上有利に働きます。外国から利子を受け取る行為は、一種の輸出取引ですから、これに対応する仕入税額は控除させてあげようという趣旨によるものです。
3.FXで外貨投資する
FXの利益は、為替差益に相当する売買損益と金利差に相当するスワップポイントから構成されます。それでは金利差に相当するスワップポイントは、預金利息と同様に消費税は非課税でしょうか?消費税の課税対象となる資産の譲渡等とは、「対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付並びに役務の提供」とされているところ、「通貨間の金利差」であるスワップポイントはこれに該当せず、いわゆる不課税になるものと考えられます。経済的には外貨預金の利息に類似していますが、法形式として利子を対価とする金銭の貸付けにはなっていないからです。そして不課税であれば消費税の課税売上割合の計算上考慮されません。
いかがでしょうか?消費税税率アップを控え、資産運用が消費税計算に与える影響にも留意したいものです。
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