2011年3月 1日

デット・エクイティ・スワップ実行時の登録免許税節税

 財務改善手法として、あるいは相続税評価減対策として、すっかり定着しつつあるデット・エクイティ・スワップ(DES)ですが、増資に係る登録免許税が少なからぬ負担となります。具体的に株式会社は、増資払い込み金額の少なくとも2分の1を資本金としなければならず(会社法445②)、この増加資本金額の0.7%を登録免許税として納税しなければなりません。

 一方、合同会社であれば、このように2分の1を資本金としなければならない規制はありませんので、株式会社を合同会社に組織変更した上でDESを実行すれば登録免許税を節税できます。この組織変更時に法人税法上の課税関係は発生しませんが、手続きとして総株主の同意と債権者保護手続きが必要となります。

 でも、実務上の一番のネックは合同会社に変わるという「見栄え」でしょうね。

2011年3月1日 (担当:平野和俊)

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