2013年7月22日

国税庁がシンガポール、BVI、ケイマンなどのオフショア情報を入手

 国税庁は平成25年5月に、オーストラリア国税庁から、同庁が入手したオフショア(タックスヘイブン)に所在する法人や信託に関する大量の情報のうち、日本の納税者に関連すると見込まれる情報の提供を受けたと発表しています。

 オーストラリア国税庁のメディアリリースによると、元々この情報はオーストラリア、英国、米国の3国の税務当局が入手したもので、世界中の数千人に及ぶ富裕層に関連する2百万件を超える書類が含まれているとされています。

 そして、現在分析中としながらも、情報には資産家個人だけでなくこれにアドバイスした会計士、弁護士などの専門家も含まれており、100人を超えるオーストラリア人が特定されているようです。また、このオーストラリア人のケースには、シンガポール、英領ヴァージン諸島(BVI)、ケイマン諸島、クック島を含む世界中のペーパー・カンパニーやトラストを利用した数十億円の租税回避が疑われる事案が含まれるとも発表されています。

 これまで捕捉が難しいとされてきたタックスヘイブンの法人や信託ですが、状況は変わりつつあるかもしれません。

2013年7月22日 (担当:平野和俊)

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